藤井 咲樹子 (ふじい さきこ)
脳神経外科
| 専門・得意分野 | 脳神経外科 |
|---|---|
| 略歴 | 日本医科大学(平成14年卒) |
| 資格・所属学会 | 日本脳神経外科学会 専門医 日本脳卒中学会 専門医 日本医師会 認定産業医 |
脳梗塞などで脳の神経が損傷を受けると、手足が動かしにくくなったり、勝手に動いたりして、筋肉をうまくコントロールできなくなる運動障害が出ることがあります。これを「痙縮(けいしゅく)」といいます。
代表的な症状に、指がこわばって服が着にくい、肘や膝が曲がったまま伸ばしづらい、足先が内側を向いて歩きにくい、などがあります。また、筋肉がつっぱることで痛みやこわばりを感じることもあります。
痙縮の状態が長く続くと、筋肉や関節がさらに硬くなり、動かそうとしても動かなくなってしまうことがあります。これを「拘縮(こうしゅく)」といいます。着替えや歩行などの日常生活に支障をきたすだけでなく、リハビリテーションの障害となります。
つまり、痙縮を早めに治療し、硬くなった筋肉を柔らかくすることで、拘縮になるのを防ぐことがとても重要です。
当院では、こうした痙縮に対して、ボツリヌス療法を行っています。
ボツリヌス菌がつくる、タンパク質成分を精製して作られた薬剤「ボツリヌストキシン」を筋肉に注射します。この薬剤は、神経と筋肉の間で伝わる信号を一時的に抑え、筋肉をリラックスさせる作用があります。手術の必要がなく、注射のみで行えるため、身体への負担が少ないのが特徴です。
また、ボツリヌス療法はリハビリテーションと組み合わせて治療を継続することが、より有効とされています。
ボツリヌス療法で使用する薬剤には、「ボトックス®」と「ゼオマイン®」の2種類があります。
どちらの薬剤を使用するかは、症状や注射部位に応じて医師が判断します。どちらも安全性が確立された薬剤ですので、安心して治療を受けていただけます。
| 薬剤 | 特徴 | 施術間隔 |
|---|---|---|
| ボトックス® | 世界的に広く使用されている製剤で、安定した効果が特徴です。 | 最短で12週に1回ペース |
| ゼオマイン® | 同様の成分を持ちながら、注射部位の痛みが少ないなどの特徴があります。 | 10週に1回ペース |
ボツリヌス療法外来は月曜午後に行っています。初診の予約は不要です。紹介状をお持ちの方も同時間内にお越しください。なお、初診日にボツリヌス治療は行いません。
診察で手足のこわばりや動かしにくさを確認し、治療の適否や注射部位・薬量を医師が計画します。必要に応じて超音波(エコー)や筋電図で筋肉の位置を確認し、複数の筋肉に正確に注入します。治療時間は10〜30分ほどで、終了後は普段通りの生活が可能です。
また、症状やご希望に応じて、注射後に2週間ほどの入院で集中的なリハビリを行うこともできます。(ボツリヌス療法+リハビリ入院)
この治療法は筋肉を動かす薬ではなく、柔らかくしてリハビリを行いやすくするのが目的です。注射後1〜2週間で効果が現れ、筋肉のこわばりがやわらぎます。その後はリハビリでスムーズな動作をサポートし、定期受診で効果の持続や再注射のタイミングを確認します。
痙縮に対するボツリヌス療法は保険が適用されます。使用する薬の量や注射する部位、自己負担割合によって費用が異なります。
金額は目安です。実際の費用は症状や治療内容によって前後します。
当院では、ボツリヌス療法の効果を高め、長く維持するために、注射直後から2週間程度の短期入院による集中リハビリも行っています。
「外来でリハビリに通うのが大変」「もっとしっかりリハビリを受けたい」「動かしにくさを集中的に改善したい」という方には、入院でのリハビリが有効です。
入院中は、電気刺激療法、ストレッチ、筋力トレーニング、バランス訓練、歩行練習などを、患者さまの身体状況や目標に合わせて実施し、ボツリヌスの吸収を促しながら、身体機能の回復をめざします。
急遽、担当医が変わる場合がございますのでご了承ください。■ は女性医師です。
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藤井 咲樹子 ボツリヌス療法外来 |
脳神経外科
| 専門・得意分野 | 脳神経外科 |
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| 略歴 | 日本医科大学(平成14年卒) |
| 資格・所属学会 | 日本脳神経外科学会 専門医 日本脳卒中学会 専門医 日本医師会 認定産業医 |