心臓カテーテル手術について

心臓カテーテル手術とは

心臓カテーテル手術は、狭くなった冠動脈を広げるための治療法です。2~3ミリくらいの細い管(カテーテル)を手首、肘、足のいずれかの動脈に挿入し、血管の狭くなった部分にバルーン(風船)を膨らませて、血管を広げます。

必要に応じて、血管を広げた部分にステント(小さな金属製の網状チューブ)を留置し、再び狭くならないようにします。

手術時間は通常1~2時間程度で、開胸をしないで済むため患者さんの負担が少ないのが大きなメリットです。当院での入院期間は通常2泊3日程度です。

バルーン治療

ステント治療

ローターブレーター

心臓カテーテルの検査・治療

  1. 血液検査や心電図などの事前検査をします
  2. 局所麻酔を施した後、手首(橈骨動脈)や肘(上腕動脈)、または鼠径部(大腿動脈)にカテーテルを挿入します
  3. カテーテルを血管を通して心臓まで進めます。この際、X線透視装置を使用してカテーテルの位置を確認します
  4. カテーテルを通じて血圧を測定したり、造影剤を注入して冠動脈や心室の映像を撮影します
  5. 治療が必要な場合は、同じ手技でバルーン拡張やステント留置などの治療を行います
  6. 検査や治療が終了したら、カテーテルを慎重に取り除き、挿入部位を圧迫して止血します

血管造影室にて心臓カテーテル手術の様子

ロータブレーター・ダイアモンドバック

狭心症治療におけるロータブレーターやダイアモンドバックと呼ばれる医療機器は、経皮的冠動脈形成術(PCI)に用いられるデバイスで、動脈内に蓄積した硬化プラーク(冠動脈高度石灰化病変)を高速回転で削りとるために使用されます。バルーン拡張術が効果的でない場合や、プラークが非常に硬い場合に使用されます。

カテーテル治療の1つですが、より高度な技術のため国からの厳しい基準が定められております。当院では2021年より日本心血管インターベンション治療学会研修関連施設に認定されており使用可能です。

循環器内科