ご挨拶

地域の中核である急性期病院としての設備・機能を強化し、
さらに高いレベルの医療を提供していきます

東戸塚記念病院は昭和63年に開院し、地域中核病院として歩んで参りました。何かの縁かもしれませんが、開院は私が大学を卒業した年と同じです。そして平成8年6月にこちらに赴任し23年が経ちました。

赴任した当時に比べ、本当に病院のシステムは変わりました。以前は長期入院が可能で、家族都合によるおじいちゃん・おばあちゃんをお預かりする施設的な役割がありました。しかし、現在は急性期病院として患者さまに早期治療を施し、安定すればすぐに退院にむけて、患者さま・ご家族と相談し適切な施設や在宅に帰る準備を行っております。変化してきた要因は、社会保障費が大きく膨れ上がったことによる、医療費削減を行うための国家施策によるものと認識しております。日本の人口は、2050年前後に1億人を割ると言われております。また65歳以上の人口は38%、約4,000万人に達するという異次元の超高齢社会となります。この状況に対応できるよう当院としても、少しずつ変化し皆さまの健康を守っていきたいと考えております。

さて、院長に就任した平成26年6月から丸5年が経ちました。当院は、地域の中核病院として急性期の役割を果たし、患者さまの医療の安全を確保しなければなりません。そのために前述した内容も踏まえ、急性期としての機能を最大限発揮すべく、改築工事を2015年より行って参りました。手術室を改修し、移動式のCT装置を設置しナビゲーションシステムを導入した手術が可能となりました。2017年からは、横浜市で初の試みとなった公道を挟んだ場所に病院(新外来棟・C棟)を増築、HCU12床を立ち上げ、救急スペースの拡張、透析室、薬剤部、リハビリテーション室の移動、一般外来、検査室のリニューアル等大幅な改修工事を行いました。今後も急性期病院として地域に根ざした医療を行っていくことに変わりありません。

基本理念に掲げておりますが、全職員に信頼される医療を提供できれば、患者さまに対しても信頼できる医療が提供できると思っております。寧静致遠(ねいせいちえん)という言葉があります。これは諸葛亮孔明が、「五丈原(ごじょうげん)の戦い」の時、病で亡くなる間際に、幼い息子を戒めるために書いた遺言書である「誡子書(かいししょ)」の一節のなかにある言葉です。具体的には、はるか遠くにある目的地も、誠実で地道な努力の積み重ねにより到達できるという教えであります。

昭和63年より最初の一歩がはじまり、当院がたくさんの職員や患者さま、ご家族の願いと共に少しずつ着実に努力を重ねて発展し成長してきました。今後もエクセレントホスピタルになるために日々努力していきたいと思います。

院長 山崎 謙

東戸塚記念病院について