過活動膀胱でお悩みの方

当院では、過活動膀胱に対する治療法として、「ボツリヌス毒素(ボトックス®)膀胱壁内注入療法」を実施することが可能です。

過活動膀胱とは

過活動膀胱は膀胱にうまく尿が貯められなくなる病気です。「急に我慢できないような尿意が起こる」「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、我慢できず尿が漏れてしまうことがある」などの症状があります。最近の調査で、とても多くの方がこの病気で悩んでいることがわかりました。

  1. 急に尿意を催し、漏れそうで我慢できない(尿意切迫感)
  2. トイレが近い(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
    人がトイレへ行く回数は、日中で5~7回、寝ている間は0回が正常と言われています。日中8回以上トイレに行き、夜間も1回以上おしっこのために起きるようなら、それは頻尿(夜間頻尿)と言えます。
  3. 急に尿をしたくなり、トイレまで我慢できずに漏れてしまうことがある(切迫性尿失禁(尿漏れ))
    尿意切迫感だけでなく、場合によってはトイレまで我慢できずに尿が漏れてしまうこともあります。

患者数

40歳以上の男女の8人に1人(12.4%)が、過活動膀胱の症状をもっていることが、最近の調査でわかりました。実際の患者様の数は、1000万人以上と推定されます。この中で、切迫性尿失禁がある人は、約半数でした。

過活動膀胱の種類

過活動膀胱には、脳と膀胱(尿道)を結ぶ神経のトラブルで起こる「神経因性」のものと、それ以外の原因で起こる「非神経因性」のものがあります。

神経因性過活動膀胱(神経のトラブルが原因)

脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害、パーキンソン病などの脳の障害、脊髄損傷や多発性硬化症などの脊髄の障害の後遺症により、脳と膀胱(尿道)の筋肉を結ぶ神経の回路に障害が生じ引き起こすもの

非神経因性過活動膀胱(神経トラブルとは関係ない原因)

骨盤底筋のトラブル

女性の場合、加齢や出産によって、膀胱・子宮・尿道などを支えている骨盤底筋が弱くなる、または傷むなどの原因で排尿のメカニズムがうまく機能しなくなり引き起こすもの

それ以外の原因

上記以外の何らかの原因で膀胱の神経が過敏に働いてしまう場合に引き起こすもの

過活動膀胱の治療法

薬による治療

過活動膀胱の治療は、まず薬物療法を行うのが一般的です。また、薬物療法は症状を軽減させる対症療法です。

行動療法

「膀胱訓練」、「骨盤底筋体操」などで、機能の弱まった膀胱や骨盤底筋を鍛えることによって、尿トラブルの症状を軽くすることができます。

電気刺激治療

電気や磁気で刺激を与えて、骨盤底筋の収縮力を強化したり、膀胱や尿道の神経のはたらきを調整したりする治療です。過活動膀胱だけでなく、腹圧性尿失禁にも効果があると言われています。
12週間これらの治療を継続しても症状の改善が認められない、または副作用等で治療の継続が困難な場合を難治性過活動膀胱とされます。

担当医・診療日

担当医 野村 俊一郎医師
各務 裕医師
松橋 恵理子医師
診療日 月~木曜日(午前・午後)、金~土曜日(午前)

ご予約

他医療機関からの紹介状をお持ちの患者様のみ窓口にて、医療機関からの問い合わせに限りお電話にてご予約が可能です。

何かご不明な点がありましたら下記に御連絡してください。

045-825-2111(代表)

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泌尿器科外来

休日、夜間は泌尿器科の当直医は居りませんので必ず平日・土曜日の日中にご連絡ください