部門紹介(PT・OT・ST)

リハビリテーションが目指す先は、患者さんらしい元の生活に戻れるよう、少しでも近づけるような状態にすることです。
よって、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)が症例に応じながら連携して進めていくことが重要となります。
さらに、医師や看護師、介護士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーと多職種連携で関わっていくことで、患者さんやその家族に関する情報を共有し、各専門分野の視点から支援を提供することが可能になります。

理学療法部門(PT)

理学療法は身体機能の改善および寝返り・起き上がり・立ち上がり動作や歩行能力向上を目的に、運動療法や物理療法などを行います。治療・練習に当たっては様々な検査・測定を施行し、個々の患者様にあった方法を選択します。
当院リハビリテーション科の理学療法部門では、運動器・脳血管・内部障害でチーム体制を導入しており、より質の高いリハビリテーションの提供を目指しています。

PT部門の理念

急性期における身体機能の改善を追求する

PT部門 対象疾患

脳神経外科脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫 など
内科・外科肺炎、腎不全、COPD、癌、廃用症候群(心不全、イレウス) など
整形外科大腿骨頚部骨折・転子部骨折、胸腰椎圧迫骨折、橈骨遠位端骨折、足関節脱臼骨折
その他骨折、人工関節術前・術後、肩関節周囲炎、腰痛症、脊柱管狭窄症、変形性関節症(股・膝関節)など

PT部門 疾患別割合 (2024年度)

PT部門 患者割合
  • 入院…89%
  • 外来…11%
入院における疾患別割合
  • 運動器…55%
  • 呼吸器…20%
  • 脳血管…14%
  • 廃用…9%
  • がん…2%
外来における疾患別割合
  • 運動器…97%
  • 脳血管…2%
  • 呼吸器…1%

作業療法部門(OT)

人の日常に関わる全ての諸活動を「作業」と呼び、「家族のために料理をつくる」「友人と旅行を楽しむ」「趣味のゴルフをする」等、その人にとって「意味のある作業」によってその人らしい生活は営まれています。
当院には病気やケガにより「意味のある作業」ができなくなってしまった急性期・外来患者様が入院や通院をされています。私たち作業療法士の行う治療・指導・支援は、患者様だけでなくご家族とともに退院後のその人らしい生活を見据え、「意味のある作業」獲得に向け実践されます。
当院の作業療法部門では、日々の情報共有・勉強会・症例検討などを通して作業療法の質の向上を図っています。またFIM分析などからアウトカムを出し、部門の目標達成や振り返りなど実施しています。

OT部門の理念

在宅復帰だけでなく、その人らしい生活を支援する

OT部門 対象疾患

脳血管疾患脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、硬膜下血種、脳挫傷、脳症 など
運動器疾患脊髄損傷、上腕骨骨折、肘頭骨折、橈骨遠位端骨折、手指骨折、腱断裂、頚椎症、下肢疾患、末梢神経障害 など
廃用疾患心不全、糖尿病ニューロパチー、腎不全、肺炎、人工呼吸器など

OT部門 疾患別割合 (2024年度)

OT部門 患者割合
  • 入院…77%
  • 外来…23%
入院における疾患別割合
  • 脳血管…52%
  • 運動器…41%
  • 呼吸器…4%
  • 廃用…3%
外来における疾患別割合
  • 運動器…93%
  • 脳血管…7%

言語聴覚部門(ST)

言語療法は失語症(聴く・読む・話す・書くなどの障害)や構音障害(口や舌が上手く動かせないことによる発音の障害)などによりコミュニケーションが円滑に行えなくなった方に対し評価・訓練を行います。
また、嚥下障害(食べる・飲むことの障害)のある方の評価・訓練も行います。当院リハビリテーション科の言語聴覚部門では、失語症や構音障害、高次脳機能障害を有した方の言語訓練を急性期より実施しています。
さらに、嚥下機能訓練に関しては、VE(嚥下内視鏡検査)を導入し、より正確な嚥下評価に基づき、食事形態の決定、提供を行っています。

ST部門の理念

多様な疾患へアプローチし、退院後の可能性を広げる

ST部門 対象疾患

言語療法失語症、構音障害、その他高次脳障害 など
嚥下機能脳血管疾患に伴う嚥下障害、内科疾患、術後等の嚥下障害 など
※脳外、内科、外科、整形外科、泌尿器科等から嚥下・訓練依頼

ST部門 疾患別割合 (2024年度)

ST部門 患者割合
  • 入院…100%
入院における疾患別割合
  • 呼吸器…56%
  • 脳血管…37%
  • 摂食…7%