ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンと呼ばれるたんぱく質を有効成分とする薬を筋肉内に注射し、痙縮の改善を図る治療法です。ボツリヌストキシンを筋肉内へ注射すると、筋肉の緊張をやわらげ、痙縮を改善することができます。
ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
現在、その他にも保険適応となっている病気は脳卒中による眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、痙性斜頸があります。これらの症状に対して、内服薬による治療が困難な場合にボツリヌス療法が必要か判断されます。
※痙性斜頸:首や肩の筋肉が意志とは関係なく収縮し、首が傾いた状態になること。
ボツリヌス療法によって、次のような効果が期待できます。
ボツリヌス療法を受けた後に、副作用として以下のような症状があらわれることがまれにあります。これらの症状は多くが一時的なものですが、症状があらわれた場合には、医師に相談してください。